サイエンスは山登り
だと思うんだけど僕の場合、一番難しいのは
どの山に登るか決めること
な気がする。
研究用語に言い換えると、
どのような現象を解き明かしたいか
になると思う。
一度目標の山が見つかれば、先行研究などで道を舗装していき、道がかかっていないところには自分で新しいツールを作るなどして橋をかけたりする。
そうして山登りを達成するのだ。
その山に登って解き明かしたことや新たな発見、または登っている途中に開発したツールが論文になり得る。
もうすぐ博士論文プロポーサルがあるんだけどそのプロポーサルでは
- 目標、解き明かしたいこと、狙い(登りたい山)
- 何でこの目標なのか
- 今どう言うことが知られているのか
- 達成するにはどのような技術が必要なのか
- 今持っている自分のスキルは?必要なスキルは?
- どう言うタイムラインで臨むか
ということに言及しなければならない。
僕の場合、その目標がまだぼんやりとしているからもっと固めないといけない。
もっと論文読んで心の中のスパークに従います。
決まっちゃえば這いつくばってでも達成できる気がする。
オーストラリアでは欧州と似たような感じで、
博士学生はプロジェクト単位で雇われている
気がする。
例えば、A教授がXXXってグラントを持っていてそれを遂行するために博士学生を雇い、博士学生は入学とともにプロジェクトにアサインされる。というケースが多い。気がする。
(気がする。と語尾につければどんな曖昧なことを言っても許されると思っています。)
アメリカでも似たようなケースは多いと思う。
だから博士プロポーサルがかなりボスのグラントに依存しているのはよくあること。
今回の僕のプロポーサルはあんまりボスのグラントに依存していない。
というのもボスは来たばっかりでグラントを持っていないから。
今後、〜〜〜〜ってことをやっていきます
って感じでボスは雇われたので大まかな方向性は決まっているが細かなところはそんなにだ。
しかも僕とボスどちらもその方向が専門ではない。ウケる。
僕たちのバックグラウンドの強みを生かしてその方向でおもろいことができるだろう
っていう感じだ。
ボスは僕を縛りたくないらしく、とりあえず僕にボスのバイアスがそこまでかかっていない状況でプロポーサルを書かせようとしている。
そう、僕には選択の自由があるのだ!
だが、この自由の中で不自由を感じている。
いいアイデアがあんまり出ないからだ。でもそれは一重に僕の知識量が不足しているからだ。
コーヒーをこぼしたその染みからアイデアが湧いてきてノーベル賞とか取れればいいのだがそうはいかない。
アイデアは蓄えられた知識の中から捻り出すものだと思うから。
また、知識が蓄えられているからこそアイデアの引き金を見た時にそれを引き金だと認識できるのだと思う。
早くこの不自由から脱してサイエンスの海を自由に泳ぎたいものだ。
最初に山で例えたのになぜか締めは海になっている。。。。
共同研究の方はうまくいっている。
これもグラントになっていないスーパー手探りのプロジェクトなのだが久しぶりに
自分ら頭おかしいことしてんな
って感じがして面白い。米国とは2週間に1回の定期的なミーティングで進捗を確認している。
このプロジェクトに参加しているのは僕とボスと米国の准教授一人の計3人なのだが、たびたびディスカッションについていけなくなって辛いことがある。でも彼らのディスカッションから学ぶことはめちゃくちゃたくさんある。
このプロジェクトに関しては1番の下っ端のただの労働力なのだが吸収できることは吸収して自分の学びを最大化したいと思う。
まだ走り出したばかりのプロジェクト。近いうちにもっとディスカッションに関われるように精進します。
もう一つの共同研究の方は自分が装置開発の方でかなり関わっているのだがまあまあ順調に進んでいるらしい。
もう自分が開発した装置が向こうの手に渡ってしまったので自分ができることはしばらくないのだ。果報を寝て待ちます。